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ピアノとヴァイオリンを両方習う-そのメリットとは?

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「スズキ・メソードでヴァイオリンを習っている4歳児の母です。教本は今1巻です。最近、伴奏のピアノに興味を示し、弾いてみたいと言っています。ピアノとヴァイオリンを両方習うことについてどう思われますか?」

との質問に答えて。

無意識のうちに和声感が身につく

4歳児の段階では、心身の発達にかなり個人差がありますので一概には言えません。

20分のレッスンでも集中できない子も多数います。この段階では楽器に目移りすることもあると考えたほうが、保護者の精神的健康にとっては良いかと思います。

ですから、練習時間も長さではなく集中できる環境作りが大切になります。弾いているよりも説教を聴いている時間のほうが長いことのないよう、指示は具体的に積み重ねていきましょう。

弓の半分と言ったら、テープを張って「ここからここまで」と示す。(これは小学校高学年でも、特に先弓5センチなどの練習の時にも有効です)

立ち方が悪ければ、足形を書いてその上に立たせるなどの工夫をします。

小さな子をたくさん見てきた音楽教室の講師の中には、こうしたノウハウが非常に豊富な人がいるものです。

以前に書きましたが、専門家をめざす場合は、ピアノは和声の勉強に必須です。

音高に入るために中2になってピアノを始めましたという生徒は大概、演奏に即した楽曲分析が非常に苦手で、ヴァイオリンは旋律楽器との固定観念を打ち破るのに四苦八苦しています。

逆に平行して二つの楽器を勉強してきた子は、無意識のうちに和声感が身についている場合が多く、音楽の見方も広くなります。

ピアノ譜に興味を示すようになれば、ヴァイオリンを弾いている時でも伴奏のピアノが何をやっているのか把握が容易になり、非常に指導がしやすいのです。

ただ、まだ幼稚園児で専門の指導者についているわけではないのでしたら、二つの楽器をさせるかどうかはご家庭の判断でよいでしょう。

ひとつ付け加えるならば、楽器にも相性があることは頭に入れて置いていただくとよいと思います。

ヴァイオリンでは続かなくてもピアノに転向して音楽を続けるケースがあり、あまりどちらかに固執しすぎるのも考えものです。

実際、学校生活を送る上でも、趣味にしても、ピアノのほうが出番が多いはずですから。

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photo credit: dumbledad via photopin cc


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